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さて、安倍晋三首相が「大阪都構想」の賛否を問う住民投票(17日)を前に16日から関西地方を視察することになり、自民党大阪府連と大阪維新の会(代表・橋下徹大阪市長)がやきもきしている。首相は大阪を通過するだけで街頭演説などはなさそうだが、双方が首相との近さを競い合うだけに、一挙手一投足が気になるようだ。
「安倍政権絶好調だから、官邸が言えば『そうしよう』と自民支援者は思う」。橋下氏は14日、記者団にこう語り、菅義偉官房長官が都構想について「二重行政を解消するのは当然」と理解を示した発言に電話で謝意を伝えたことを明らかにした。ただ、菅氏は15日の記者会見で「私自身の率直な気持ちを申し上げた。(お礼されるような発言との認識は)全くない」と踏み込むのは避けた。
住民投票への賛否の訴えで、自民府連は首相の写真入りのチラシに「後悔しても元に戻せません」との言葉を付け、反対をアピール。維新は、都構想の意義を語る首相と菅氏の似顔絵入りの折り込みチラシを配布している。
自民の大阪市議は「首相が来るならマイクを握らなくても『頑張れ』と激励してくれれば十分」と語る。報道各社の世論調査で自民支持層の2~3割が「都構想賛成」と答えており、支持者を「反対」に引き戻したい考えだ。一方、維新の大阪府議も「ひょっとして維新の応援演説をしてくれるかも」と期待を隠さない。
首相は16、17の両日、神戸市で阪神大震災の復興状況を視察、和歌山県の高野山、熊野古道なども視察する予定。官邸関係者は「大阪は素通りするだけ」と口をそろえている。