参院議院運営委員会の岩城光英委員長は1日、園遊会で天皇陛下に手紙を
手渡した山本太郎参院議員(無所属)を呼び、事情を聴いた。山本氏は岩城氏
に対し「政治利用という意味は分からないが、品位を汚したなら参院に申し訳ない」
と陳謝した。
これに先立つ議運委理事会では、山本氏の行為が「極めて非常識」との認識で
一致した。ただ、懲罰に値するかどうかは意見が分かれたため、5日の理事会で
再び対応を協議する。戒告や登院停止などの懲罰動議は見送られる公算だ。
山本氏は聴取後、記者団に「ルールに反しているという意識はなかった。議会の
お沙汰は受け止める」と発言した。議員辞職は否定した。
山本氏は、自らの行為が天皇の政治利用に当たるか否かについては、「マスコミ
が騒ぐことによって政治利用にされてしまう。利用しているのはマスコミだ」と持論を
述べ、否定した。
自民党内では山本氏が自発的に辞職しない場合、議員辞職勧告決議案の提出を
検討する動きもある。ただ、参院で可決しても強制力はなく、岩城氏による口頭注意
にとどまる可能性が高い。