環太平洋経済連携協定(TPP)の交渉で、米国などがなくすよう求めていた
日本の漁業補助金が維持される見通しになった。米国はすべての補助金を
なくすよう主張していたが、日本などの反対を受けて「乱獲につながる補助金」
に限る方向で調整することになったからだ。
漁業補助金は、天然資源や自然を脅かさないためのルールを定める「環境」
分野で話し合われている。米国やオーストラリアは補助金が魚などの乱獲に
つながるとして撤廃を求め、日本や新興国が反発していた。
日本は年間約1400億円の補助金を漁業者に出している。イカ釣り漁船など
の燃料代が上がった場合に補助を出したり、漁港や漁場を整備したりするほか
乱獲をふせぐための休漁への支援などもある。